特定社労士試験にまさかの不合格。2回目で合格した受験体験談(特別研修など)

特定社会保険労務士(特定社労士)になるための特別研修を受け、2回目の試験で合格した話

このブログでは、特定社会保険労務士(特定社労士)になるための特別研修を受け、紛争解決手続代理業務試験に2回目で合格した話を書いています。

特定社会保険労務士は、簡単に言うと、「個別労働関係紛争にかかる紛争解決手続代理業務を行うことができる社会保険労務士のこと」をいいます。「特定社労士とは何」でググってもらうとたくさんの説明が出てきますので、詳細はそちらに譲ります。

この紛争解決手続代理業務試験は、だいたい半分以上の人が受かる試験と言われております。

「受験性の半分以上が受かる試験なら、まあ、なんとかなるでしょ!」

私はこんな感じでいましたが、特別研修を受けるにつれて、「自分、受かるか?汗」と次第に不安になっていったのが記憶に残っています。

そして、なんと、はじめて受けた第14回紛争解決手続代理業務試験に見事に不合格となったのです汗 (これは貴重な体験です汗。周りを探しても一度試験に落ちた人にはあまり遭遇しないのではないでしょうか?)

特別研修を決して手を抜いて受講したわけではないので、試験に落ちたことについては結構がっくりしました。

翌年の第15回紛争解決手続代理業務試験には無事リベンジを果たし合格することはできましたが、この2回の試験を通じてその後の自分の仕事に大変プラスになったので、この試験を受けて良かったと思っています。

この後のブログで、受験1年目と2年目の様子を書きましたので、ご興味ある方は続けて読んで頂くとうれしいです。

紛争解決手続代理業無試験を受けようか迷っている方がいれば、私は迷わずおすすめします。(とても勉強になりましたし、その後の労務相談への取り組み方がよくわかりました)また、現在試験間近で不合格になったらどうしようと不安になっている方がいれば、絶望せず、私のように不合格になったとしてもきっちりと翌年リベンジできることを知って頂き、少しでも安心して頂ければと思います。

特定社労士試験を受けるきっかけ

 平成24年に社労士試験に合格し、その後開業登録をしましたが、すぐには特定社労士試験(特別研修含む)を受験しませんでした。

 もしかしたら、今現在の主流は、社労士試験合格(発表は例年11月)⇒開業登録⇒翌年の特定社労士試験受験(特別研修受講)⇒特定社労士試験合格して特定社労士付記、という流れなのかもしれませんが、私の場合、平成25年に開業してから特定社労士試験を受験するまで6年ちょっと時間が空きました。

 その理由は、開業当時はまだ特定社労士の重要性を認識していなかったからです。それよりも、まずは社労士事務所として顧問を獲得するなど、売り上げを作り事業を継続させる(生計をたてる)ことが第一だ!!と思っていましたので、見向きもしませんでした。

 実際のところ、標準的な社労士手続き業務を受託している間は特に労務管理上の問題等がなかったので、特定社労士資格をもっていなくても問題なく仕事ができましたし、売り上げをある程度までもっていくことができたため、あまり必要性を感じていませんでした。

 よく、「特定社労士なんてもっていなくても何とかなる」という方がいますが、あながち間違っていないように感じますし、私もどちらかというとそちらの立場でいました。

 しかし、顧問先が増えるにつれて、次第に会社側と従業員側での行き違う案件に出くわすことが多くなってきたことから、いよいよ本格的に「労務管理・労務相談」の問題に取り組む必要性を感じてきていました。

 そこで、「特定社労士とろうかな…」と思い、特定社労士試験を受けることを決意したのです。

こういう時に限って色々起こります。特定社労士を取ろうと思った矢先、顧問先が、退職した元従業員からあっせんを申し立てられたのです。労働局からの通知には、「弁護士または特定社労士のみ、期日に同席できます」という記載があり、社長には、「すみません、まだ特定社労士ではないため、期日には同席できません汗」とお話しし、社長にがっくりされたという苦い経験があります。私がいる地方においても、今後はあっせんというのは増えてくる予感がしましたし、いずれ特定社労士は標準装備なのかもと思いました。

特定社労士受験 1回目(特別研修編)

特定社労士試験は、事前に「特別研修」というものを受けてからでないと受験できません。

特別研修の流れとしては、「中央発信講義」⇒「グループ研修」⇒「ゼミナール研修」の3段階となっています。

1. 中央発信講義

 当時の手帳を見返すと、合計5回、県の社労士会館へ行き、9時から17時まで、ビデオ講義を受けに行っていたようです。

 現在はどうもEラーニングになっているようですが、コロナ等で行動が制限される以前は、1日缶詰になってビデオ講義を受けました。2週続けて土曜日・日曜日に講義があったので大変だった記憶があります。

 もっとも、久々の勉強で楽しく、一番最前列で頑張りました。

2. グループ研修

 合計3回ほど、東京の会場にあつまって事前に指定されたグループで研修を受けました。

 当時の記憶はやや薄れてしまいましたが、1つのグループは10人前後で構成され、先輩社労士の方がリーダーとなって議論等をしていくものです。

 私は地方ですので、東京会場の近くに前泊して研修に参加していました。遅刻は厳禁です。

 このような機会がなければ知り合えない方と会えたので、とてもよい経験でした。

3. ゼミナール研修

 グループ研修で作成した申請書と答弁書について、講師の弁護士の方が開設をしていくというものです。集合形式での受講となり、順番に質問され適宜答えていくような形だったと思います。

 ゼミナール研修で、ひとつ恥ずかしい思いをしました(-_-;)。

 「諭旨解雇」というものがあります。これは、「ゆしかいこ」と読むのですが、当時、私は誤解しており、ずっと「論旨解雇(ろんしかいこ)」だと思っていました。

 よく見ると字が違いますね汗。「ろんしかいこ」と発言したのち、講師の弁護士の先生が「ゆしかいこですね」とやさしく訂正してくれたのを今でも覚えております。顔から火が出そうになるくらい恥ずかしかったのですが、なんとか自分を落ち着かせました。

 特定社労士試験を受けるまで、手続き業務等に注力してきていたので、この辺の用語についてほとんど意識せずに来ていたことがよくわかります。

 ゼミナール研修は全部で3回。11月の金曜日と土曜日に連続であり、その2週間後の土曜日に最後のゼミナールがありました。最後のゼミナールを受けたのち、その日の午後にそのまま社労士試験となります。

特定社労士試験 第1回目(試験編)

特定社労士試験は、14時30分から16時30分の計2時間の試験です。

問題が2題あり、第1問目があっせん事例問題で、第2問が倫理事例問題です。

配点は、あっせん事例問題が70点満点、倫理事例問題が30点満点で、トータル100点満点となります。合格基準点は、トータルで○○点以上、かつ、第2問は10点以上、というのが一般的です。 (倫理問題に10点の足切りが設定されているのでこれが意外と注意が必要です)

結論を先に言うと、私は初受験の特定社労士試験に不合格となりました。下に写真があるので見るとわかるのですが、倫理問題が10点!!試験当日、あまり倫理問題がかけず、下手をすれば10点取れていなくてもおかしくないくらいだったので、「これは落ちたな汗」と不合格を覚悟していました。

ふたを開けてみれば、倫理問題は足切りちょうどの10点。おそらくこの10点もサービスでつけてくれたのではないかと思います。それくらい倫理問題で失敗しました。どのように失敗したかは今では記憶が定かではないのですが、的外れな解答をしたのだけは覚えてます。あとは時間切れで半分書けなかったのが痛いです(泣)

第14回試験では、倫理問題の10点が足を引っ張り、総合得点が基準に達せずに不合格という結果になりました。

  • 初めての特定社労士試験はどのような勉強をしたか?

 はじめは、特定研修をしっかりと受ければ、自然と社労士試験も合格できるものであると思っていました。なので、中央発信講義終了時点では特別な試験対策を行っていませんでした。

 セミナール研修を受け、周りの参加者と話をするうちに「これは何らかの対策をしないとまずいのでは??」と思いはじめ、ようやく「特定社労士試験」をネットで検索しはじめ、試験の内容など見始めました。時はすでに10月くらいで、特定社労士試験まで約1か月半くらいまでです。

 定番の過去問集を購入しました。河野順一先生編の、「特定社会保険労務士試験過去問集」です。過去問集は第1回目の試験から第13回目までの試験問題と解説が載っています。「2時間でこの問題を仕上げるのはなかなか大変そうだな(-_-;)」というのが正直な感想です。

 試験問題を、まずは1巡させました。試験問題を解いてみると、やはりこれはしっかりと対策をしないと(特別研修を受けているだけでなく)合格できないと思いました。対策なしで受かる方も当然中にはいるかもしれませんが、私はそれは無理です。

 2巡目するころには残りあと1か月弱となってしまい、「これはちょっとやばいのでは」と焦り出しました。整理解雇、雇止め、パワハラ、配転など、労務管理上は重要な分野について、私は社労士試験後そこまで腰を据えて勉強せずに(奇跡的に)来ていたので、ベースがふらふらしていてこの短期間には消化できないと思いました。そのため、理解はともかく、この短期間で特定社労士試験を突破するためには、「それなりの答案(表面上一応の体裁をとっている答案)で試験本番を乗り切る作戦」で行くことにしました。本当であればしっかりと理解したうえで答案を書ければいいのですが、あまりにも時間がないので、緊急避難的な対応で何とか乗り切ろうとしたのです。

 過去問集のほかは、ほかの特定社労士試験受験生が見ていると思った「おきらく社労士ノート」というものを購入した読みました。しかし、時間がなく、一度流しで読むだけで終わってしまい、試験当日を迎えてしまいました。

 試験当日、予想以上に2時間という試験時間が短く感じ、倫理の問題では半分弱書いたところでタイムアップとなってしまいました。「足切り10点行かないなぁ」と思っていましたが、結果は奇跡の10点獲得。これは温情で付けていただいたのでしょうか汗

 総合得点で2点及ばず、初受験は不合格。周りのみんなはほぼ合格していましたので、なんとも言えない感情でした。

特定社労士試験 受験2回目

 初受験は残念な結果となりましたが、この受験をきっかけに労働法により興味が出て関連書籍をよく読むようになりました。また、このころから労働新聞、ビジネスガイドなど、開業社労士の方々が読んでいるであろう雑誌の購入も始めました。

 特定社労士試験を受けるまでは、社労士試験で身についた(薄い)知識+仕事の都度身に付けた知識で何とか実務をこなしてきましたが、本格的な労働法関連の勉強を始めることで本物の社労士になれた(近づいた)ように感じます。

 さて、特定社労士試験受験第2回目ですが、すでに特別研修を修了しているので、試験当日のみ出席する形となります。いきなり試験当日参加なのでアウェー感はとても強いですが、それはさておき2時間で答案を書き切ることがとても大事です。

 2回目の試験勉強は、だいたい9月下旬くらいから過去問解きをはじめました。過去問で試験特有のくせに慣れていく必要があります。今回は、過去問を1~2巡して本番を迎えました。

 実は、初めての特定社労士試験受験が終わった後から、実際の仕事上で解雇案件・雇止め案件・パワハラ案件など、まさに特定社労士試験の問題に出るような案件が1年を通して続いたのです。実務を通じて勉強を進めていたので、今回の試験は過去問の記憶を呼び起こすことだけで本番を迎えました。

 あとは、2時間で答案を書きあげることを意識したのみです(書きたいことがいろいろと頭に上がってきても、その気持ちを抑え、2時間で合格答案をきれいにまとめる、ということを意識しました)。

 結果は以下の写真のとおりです。実際の実務を通して勉強してきたので、それが活きて無事に合格につながりました。(周りの様子をきくと、トータル82点は良いほうの部類に入るのではといわれました)

特定社労士を取ることのメリット

 特定社労士をとることについては、基本的にメリットしかないと思いますので、取得をお勧めします。

 営業戦略上も(とくに大きな企業を顧問先にしたい場合。詳細は企業秘密です。悪しからず)、実務上も、特定社労士であることがアドバンテージに働くと私は見ていますので、私は取ってよかったと思っています。

「あっせんはやらないから特定社労士は受けない」と考える方もいると思いますが、特定をとることのメリットはあっせんだけではないのが実際ですので、それはとてももったいない気がします。

ぜひ、特定社労士をとりましょう!!