社労士事務所の名称はどう決める?開業登録で悩む事務所名の決め方。

社労士として独立開業するにあたって、まず、全国社会保険労務士連合会に登録申請を出す必要があります。登録がなされてはじめて「社会保険労務士」と名乗ることができるのです。

社労士登録申請書には、自分の事務所の名称を書くところがあります。

「じ、自分の事務所の名称?!」

わたしははじめ、自分の社労士事務所の名前を決めなければならないということに、とてもうろたえました。

「これから社労士として仕事をしていく上で自分と運命を共にする自分の事務所の名前を、どうやって決めたらいいのだろう??変な名前をつけるわけにもいかないし、なんだか責任重大だな(-_-;)」

事務所の名称は、開業後に幾度と名乗ることになりますので、いわば自分の分身とも言えます。

途中で変更することは可能ですが、どうせならはじめから自分の納得のいく事務所名をつけたいですね。

社労士事務所の名称は基本的に自由ですが、決めるときのパターンやポイントはいくつかあります。

以下にあげていきますので参考にしてみてくださいね!

①自分の氏名を事務所名に入れるパターン

一番シンプルな事務所名の決め方です。

社会保険労務士山田太郎という人がいたとした場合、

『山田太郎社会保険労務士事務所』

『社会保険労務士山田太郎事務所』

『山田社会保険労務士事務所』

『社会保険労務士山田事務所』

というように、「自分の氏名」と「社会保険労務士」というワードを使って事務所名をつけるパターンです。このパターンが一番多いのではないでしょうか?

私もこのパターンで社労士事務所の名称を決めました。

その理由は、

・シンプルで良い

・見ただけで社労士の事務所だとわかる

・地味でありふれていてよい (あまり目立つのが好きでないので(-_-;))

・自分の苗字が入るので、事務所=自分だとわかってもらいやすい

の4点でしょうか。

どちらかといえば、私の場合、人と違う目立つようなカッコイイ事務所名をつけようとは考えず、

「これぞ ザ・事務所!!」ということにあこがれていましたので、ありふれた事務所名ですが、自分の苗字を入れた社労士事務所名にしました。

なお、私の場合、最後まで次のどちらにしようか迷いました。

『〇〇社会保険労務士事務所』

『社会保険労務士〇〇事務所』

〇〇には私の苗字が入ります。さすがに下の名前まで入れる勇気はありませんでした(-_-;)

自分で何度も口に出して発声し、どちらが言いやすいのかを延々とやっていましたが、最終的には後者を選びました。

②自分の専門分野に特化した事務所名にするパターン

社労士事務所の名称は原則自由につけられるため、もはや「社会保険労務士」という単語すら事務所名に入れないパターンです。

よくあるのは、自分の得意分野などを事務所名に入れ込むものです。

例えば、

・〇〇労務管理事務所

・人事サポート〇〇事務所

・障害年金サポートオフィス〇〇

・バックオフィス〇〇サービス

などなど。

これらの事務所名ですと何を専門にしている事務所かわかりやすいですね。

ただ、「社会保険労務士事務所」という単語が抜けているので、一目では社労士が代表でやっている事務所とはわかりづらいように思えます。

また、事務所名に入っている分野しかやらない事務所なのかと誤解を与えないかと私は心配していたので、広く、社労士業務を受け付けていますよ~という趣旨で前述の苗字+社労士事務所にしました。

すみません(-_-;)やや否定的な考えを書いてしまいましたが、好みの問題ですし、一番はご本人の気持ちですので、このパターンでも全く問題ありません。

③そのほか、事務所名を考えるときに参考になりそうなこと

社労士事務所の名称には、大きく分けて上の2つのパターンがあります。

自分の分身となる事務所の名前ですので、自分が一番しっくりくる名前にするとよいですね。

その他、事務所の名称を決めるときに+αで考えそうなことは以下の通りです。

1. 字画などの運気

よく姓名判断で字画などを調べることはありませんか?これと同じで、事務所名の字画も検討する方もいます。気になるようであれば一度調べてもよいかもしれません。

私も「社会保険労務士〇〇事務所」が良いか「〇〇社会保険労務士事務所」が良いかを迷ったときに、私の知り合いの知り合いの方が字画や名前の運気を視ることができるそうで、視てもらいました。その結果、前者が良いということを言われたので、発声しやすいし、「じゃあ、そっちで」と決めたおぼえがあります。 (無事に独立して8年目に入っていますので、よかったのかな(-_-;))

2. アルファベットを入れるか入れないか

社労士事務所の名称は原則自由ですので、「社会保険労務士事務所」や「自分の苗字等」が入っていなくても大丈夫です。

また、漢字・ひらがな・カタカナのみならず、アルファベットを入れてカッコよくしてもいいのです。

「startup応援事務所」

「go-go人事サポートoffice」

など(やや極端な例ですが・・・)。

ただ、やりすぎはいろいろと不便な気がします。

「go_go_GO!office」

さすがにこんな名前の社労士事務所はないと思いますが、「アンダーバー」や「!マーク」など、どのように発音すればよいのか・・・。発音する必要がないと思いますが、今後事務所の屋号付きの銀行口座を作る場合など、実際の日常業務のどこかで支障が出そうな気がするので注意が必要です。

なお、余談ですが、仕事で多くのお客さん(法人)に接していますが、会社名というのはなぜかア行(あいうえお)が多いです。

なぜでしょうか?

この事実に気づいたのは、私が使っている社労士業務用ソフトで顧問先の一覧画面をみるとア行が多く、ほかの行はスカスカであることがわかったからです。

確かに、会社名の最初の文字がア行(あいうえお)だと、電話等で発音しやすいですし、聞き取りやすい気がします。それ故、自然とア行の会社が増えたのでしょうか。参考にしてみて下さい。

3.事務所名を長

自分の思いを事務所名に込めた結果、長い名称になることもあるかと思います。

『日本全国障害年金迅速サポートサービスオフィス〇〇〇〇』

など。

ただ、あまり長すぎると、

・手書きで事務所名を記入するときに疲れる

・電話口で事務所名をしゃべるときにかみそう

・各種フォームに事務所名の入力を求められたときに、字数制限にかかりやすい

・職印や角印に事務所名称が収まりきらない

などの弊害が発生しそうです。

 やはり、適度な長さの事務所名がよさそうです。