社労士試験1年目!独学・基本書選び・過去問演習・予想問題等の注意点をまとめてみた。

私は、社労士試験には2回トライし、2回目で合格しました。

振り返ってみれば、この1年目の社労士試験トライが2年目の合格につながる重要な年だったと思います。

トライ1年目は選択式科目で1点足りずに足切り不合格となりましたが、1年目で一気に駆け上がったおかげで、2年目の社労士試験合格をたぐり寄せたと思っております。

社労士試験合格に向けてどのような点に意識して勉強したのか。

ひとそれぞれ、自分に合った勉強方法があるかと思います。

むしろ、勉強方法が固まっていなければ、なかなか合格に近づくことが難しいのではないでしょうか?

私が社労士試験合格に向けて受験勉強をスタートした当初から意識したのは、

「とにかく合格することを第一優先」

ということです。

さらに言うと、

「試験当日に、希望した試験会場の現場で、満点ではなく、合格基準点を超える点数をとれる自分になる」

ということを意識しました。

とにかく合格さえすれば良い。

合格基準点の少し上でギリギリでもいいから、合格さえすればよい。

11月の合格発表の日に自分の受験番号さえ合格者一覧に載っていれば良い。

とにかく、「合格」することに直結することかどうかを常に考えながら勉強しました。

なんだか当たり前のことを言っているように思いますが、過去の勉強で失敗を経験した自分からみるとても重要な意味をもっているのです。

真面目で要領の悪い性格、勉強の仕方にも現れ残念な結果に

一言で言うと、自分の性格は真面目で要領が悪いです汗

本とかを1ページ目からきっちりと読まないといられない性格ですし、

とにかく最初から最後まで順番に物事を勉強しないとなんだか気持ち悪く、

ゆっくりじっくり勉強するタイプでした。

「とにかくしっかり丁寧にやらないと!!」

「よし!まとめノートをとろう!」

ゆっくりじっくり勉強するので、勉強範囲全体にたどり着くまでに時間がかかり過ぎました。

勉強範囲全体にたどり着ければまだましで、悪いときには全体を網羅することなく

時間切れとなり、勉強手つかずで終わることも多くありました。

とにかく、スピード感が全くありません。

なので、勉強範囲が広い勉強や試験とかが昔は苦手でした。

高校生の時も勉強の要領が悪く大学入試の勉強も不完全で終わり(運良く合格できた大学がありましたが汗)、

昔で言うセンター試験とか本当に苦手でした。

不完全な知識で、時間制限のある試験は自分の性格に合っていません。

また、大学も法学部に入り司法試験受験性となりましたが、

「法律、これはじっくりとしっかり腰を据えて勉強せねば!」

と、いつもの性格が丸出しとなり、それこそ合格から遠いところで奮闘していたことを、

今ならよくわかります。

司法試験に合格することが出来なかったのは当然の結果です。

もっとも、勉強方法の確立した今なら司法試験に受かるかというとそうではありません(;゚ロ゚))

早めに気づけばよかったのですが、自分にはあまり向いてませんし、さすがに受かる自信もありません汗

まったく結果を残せなかった司法試験受験を断念し、地元へ戻ることを決意しました。

がっくりしましたが、バイトをしながらの受験生生活にも焦りを感じていましたので(社会からの疎外感)、これを良いきっかけに、仕事をして地に足をつけた生活を送ろうと心を入れ替えました。

そんななかで、地元に戻ろうとしていた頃に出会った一つの本が、私の勉強法を180度変えてくれました。「試験勉強ってそうなんだ」と、自分の勉強法が確立したのがこの頃です。

出会った本「国家試験はバカでも通る」著・福田大助さん

当時駅中のコンビニでバイトをしていました。新刊が発売されると店内の本棚に並べるのですが、

その中に、「国家試験はバカでも通る」という福田大助さんが書いた本がありました。

気になったので購入し、一気に読了。

詳細は覚えていないのですが、要するに、国家試験に合格するためには、

・合格に必要なことのみやる

・無駄なことをやらない

・100のあやふやな知識より、20の確実な知識(つまり知識の幅を確実なものに限定していく)をもつ

・試験本番、現場で使うであろう知識(筋肉)を鍛える

といった趣旨のことが書いてあったと思います。

この本を読んで、自分がそれまでやってきた勉強は、合格するための「試験勉強」になっていなかったと気づかされました。

試験本番で得点をとる勉強と、単に知っていることをひたすら増やす勉強とは全くものです。

自分はひたすら知識をただ単に頭に詰め込んでいただけで、詰め込んだ知識が本番で役に立つまでに昇華させるような勉強は少しもしてきませんでした。

知識が多いのは悪いことではないのですが、知識が増えれば増えるほどあいまいな知識も増えるため、かえって試験本番で自分を困惑(失点)させる原因となるのです。

この本のおかげで、初めて「試験勉強の型」を自分なりに確立できたと思います。東京から地元に帰る際に手ぶらで帰るのもいやだなぁと思い何か資格をとって帰ろうと思い、そして、とにかく「本番で得点できるような勉強になっているか」をテーマにした勉強法を採用し、半年弱の勉強で宅建と行政書士の試験を1回でパスできました。詳細は機会があれば書きますが、とにかく無駄なことをせず今の自分に足りない分野を徹底的にやりこんで合格したのです。「なるほど、要は、試験当日に自分の得点力がMAXになるように勉強すれば合格点をとれるのだなぁ。試験範囲の全知識は試験会場に持ち込めないから、いかに得点に結びつく知識だけを厳選して習得していけば合格に近づくのかぁ。」と再認識できました。

社労士試験チャレンジ1年目。

勉強をスタートさせるときも、「とにかく合格に直結するにはどうすればよいのか?」を意識して始めました。気を抜くとすぐにいつもの自分に戻ってしまうので、ここは何度も何度も自分に言い聞かせました。

9月くらいだったでしょうか、次の年の社労士試験合格をとりあえずの目標にしました。

日中は仕事をしていますので、勉強をするのは出社前か帰宅後、そして休日だけです。

ただでさえ本業の会計業務で日中は上司にギュウギュウに絞られていましたので、正直仕事と勉強の両立はきつかったです。

しかし、どんなに時間と労力をかけて勉強しても社労士試験に「合格」しないことには何もはじまらないので、

まずは歩みを止めずに勉強をコツコツと進めていきました。

社労士試験まで1年を切っていましたので、初心に戻り、

「合格に直結する勉強をする」

を最優先テーマにして頑張りました。

社労士試験を独学で乗り切る!!

社労士試験の勉強スタイルは、独学です。

地方なので近くに社労士専門学校はありませんし、今のようにオンライン講座などもありません。

なので、必然的に独学となりましたが、自分には独学が合っているのでとくに気にしていませんでした。

勉強方法としては、自分のペースで勉強をすることが好きな人は独学が良い気がします。

他方、一人では勉強があまり進まないと自覚している方については、通学・通信が良い気がします。

とにかく、どちらが勉強しやすいか、で勉強スタイルを決めたもらえれば良いです。

社労士試験の基本書などの教材

社労士試験用の基本書は、いくつかの書店を巡り、資格コーナーに通い選びました。

選ぶ基準としては、

・多くの社労士受験生が手に取るであろう基本書(有名どころ)であること

・レイアウトや紙質など、自分が読みやすいもの

・最新のもの

の3つです。

独学を選択する社労士受験生の多くが買うであろう本にする理由は、

一般的な受験生が知っているのに自分だけが知らなかった、という知識の差をつけられないためです。

ご存じの通り、社労士試験は相対試験で、正答率が上がると合格基準点も上がります。

相対試験においては、みんな知っているのに自分だけしらないで得点できなかった、という事態が命取りとなります。つまり、周りの受験生より「沈まない」ことが重要なのです。

「自分の勉強方法等が合格に近づくものなのか、遠ざかるものなのか」

とにかく、合格の確率が上がることをやり、合格の確率を下げることは避ける、という考えが大事だと思います。

そういう意味で、マイナーな社労士試験用の基本書を選び、合格の確率を下げることは避けなければなりません。

みんなが使っている基本書であれば、あとは自分との相性で決めてよいと思います(最新であることはいうまでもありません)。

社労士試験の過去問集

私は過去問派です。

人によっては、社労士試験予備校などの作った問題集だけを使って合格する人もいるかもしれませんが、私はそうではありません。

試験合格のためには、少なくとも過去に出た本試験問題を解き切ることができるまでの実力が必要になります(ただし、悪問は除く)。過去の問題こそが、合格に一番近い存在であると思うのです。

過去問演習をすることで、

・社労士試験の本試験の難易度がわかる

・過去に出題された分野を知ることで、勉強にメリハリがつけられる

・時に悪問と呼ばれる問題がでることを認識できる(つまり、準備しきれない問題がでる試験だとわかる)

などなど、その効用は強力です。

ちなみに私がやった過去問は、過去10年~20年くらいです。

各年度ごとに整理されている過去問集と、過去問をもとにつくられた一問一答の問題集をもっていました。

過去問を攻略したうえで、さらに穴を埋めていくために予備校の問題集を使うのが一番無駄のない勉強になるかと思います。

意外と役立った社労士試験の一問一答問題集

3つの出版社から出ていた一問一答の問題集を各社もっていました。

一問一答には、その分野の基本的な知識が網羅されています。

実は、一問一答問題集には、過去問では勉強しきれない穴を埋めるという役割のほか、もう一つ重要なポイントがあります。

それは、通学・通信で社労士試験受験勉強をしている人たちに差をつけられないこと、です。

独学で勉強をしている受験生のライバルのひとつとして、通学・通信で勉強をしている受験生が挙げられます。

講師の授業を受けていれば、

「ここ重要ですよ」「ここの基本知識が大事ですよ」「ここ過去に何回も出てます」

と、試験に重要な知識を教えてくれます。

つまり、通学・通信受験生であれば、講師から教わったその知識は標準知識となり、誰しもが一度は勉強した知識となるのです。

独学で勉強する場合、何が重要な知識なのかを自分で把握する必要があります。

通学・通信受験生であれば当然のように知っているのに、独学だったのでその知識を知らなかった、というのではその時点で大きく不利となります。相対試験ではまわりより「沈んでしまう」原因となってしまいます。

通学・通信受験生との間で知識の差をなくすため、一問一答は有効な問題集だと思います。

社労士試験合格のために、私は基本書と前述の過去問集と一問一答集をまず揃えました。過去問や一問一答をやり、そこに出てきた知識を基本書に戻って読みマーキングしていくという作業を基本的に繰り返しました。マーキングというのは、問題に出てきた箇所に○を付けていく作業で、何回も出題される箇所は何重マルにもなるという仕掛けです。これにより、基本書をみればよく出る知識が一目でわかります。

各社労士予備校などが出している予想問題集・予想模擬試験

各社労士予備校が出している予想問題集・予想模擬試験は、自分の得点力を上げてくれる力強い助っ人です。

私は9月頃から始めた勉強ですが、年が明け、本業の繁忙期である確定申告が終わった3月後半頃、やや勉強の進み具合が遅いと感じていました。特に、社会保険関連科目ではいまいち理解度&得点力が上がりません。原因はわかっていて、社会保険科目の勉強量が足りなかったからです。

一般的には、労働関連科目➡社会保険科目という順番で勉強しますので、後半にやっと勉強する社会保険科目で点数が伸びないのはある意味当然です(しかも難解汗)

日頃仕事も忙しく、疲労も溜まっているのであまり長時間勉強できないので、勉強不足は否めません。

残り4~5か月で巻き返せるか・・・。焦りを感じながらも次の一手として手を出したのが、

各社労士試験予備校等が販売している「社労士試験予想問題集」です。

「おそらく不完全なまま試験突入になるかも」と考えたので、そのような状態の中で今から合格に一歩でも近づけるには、単純に「山アテ」を視野に入れて、試験本番に出そうなところを集中的に勉強しようと方針を固めました。

各社労士試験予備校も、予想問題というくらいなので本気で山を当てようとしてきているはずです。山が全く当たらないのはその社労士試験予備校の今後の評判にひびきます。

そうとなれば、だまされたと思ってその予想に素直に乗っかってみようと考えました。

社労士予備校が「今年は出る!」と言っているくらいなので、100%大当たりとまではいかないまでも、およその大枠ははずれないのではないか。素人が「でる!」と言っている予想に比べれば、格段に合格に近いのは間違いありません。

また、「今年は出るぞ」と言われている分野は他の社労士受験生(合格予備軍クラス)も必ず勉強してくる(少なくとも目を通してくる)はずですので、知識差で不利になることは絶対に避けなければなりません。

「平成〇〇年社労士試験予想模擬」については、店頭で並んでいる全出版社のものを買いそろえて解きました。

本当であれば、「社労士試験予想問題集」というというものも手を出そうとしたのですが、手を回す時間も足りなく、また、予想模擬だけでもやや消化不良気味だったので、やれませんでした。

以上が、社労士試験1年目に考えていた独学・基本書選び・過去問演習・予想問題集等の注意点です。一つでもご自身の社労士試験の勉強に役立てて頂ければうれしいです。